プラモデル「ターンエーガンダム」(素組み)
- 2014.07.27 Sunday
- 03:37
ガンプラを造って、疲れた疲れた言っていたくせに、ど〜してガンプラを造るのか?こういうことするから、子どもからは「お父さんの言うことは、ほぼ嘘と思ってる」と言われたり、なんか良くわからないけどやたらと異動させられたりするんじゃないかしらん。違うかしらん。
えっと、豆戦車を造る宣言をして造り始めたわけですが、浮気しまして…。
ある日、プラモ屋でふとこのキット ↓
見つけちゃってね〜。
今をさること20年ほど前、アニメから遠ざかっていた頃、あるうわさが耳に入るわけです。すなわち、『あの』シド・ミードが、ガンダムをデザインするらしい!
え?マジ?まだ小僧のころ、シド・ミードやG・ジウジアーロなんて言えば、デザインのあこがれの君みたいな、どこか浮かれポンチな空気と共に未来を見せてくれた、そんな人ですよ。
おいおい、またガンダム見なきゃダメなんじゃない?なんて、周りに吹聴していたら…
『シドよ。お前もか』
ひげ
結局、以降ガンダムに触れようと思うことは無くなったのでした。
なのに何故?なぜ、このプラモをかっこいいと思ってしまったのか?大人か?中年のおじさんになったからか?理由はわからないんだけど、とにかく気になって仕方なく、ついに買ってしまったのですよ。
しかし、今回は決めています。ひとつ、疲れる事は一切しない!ふたつ、長引かせない!
ということで、作成開始です
設計図はこんな感じ。もう、懇切丁寧。こんなキットが千円ちょっとで買えるなんて、やっぱ売れてるアイテムは強いねぇ。がルパンや艦コレ人気がぐいぐい高まって、ガンプラくらい売れるようになれば、AFVなんかももっと安くなるかしら?そんな時代が来るものかしら?
今回はサクッと造るを目指すので、アルティメットニッパー(青)を中心で造ってみたいと思います。左のがメインで使っているニッパー(黒)。普段は、ランナーの切りだしは黒でして、青で整えたり、細かいパーツは青で切りだしたりしています。今回は、青一本で一発切りだし&やすりがけで造りますです。
ちなみに青は、片刃のするどいニッパーで切れ口が美しい一方、やや華奢で無理が利きません。「モビルスーツは女のように扱うんだ!」はどなたの言葉だったか…。
なんて言ってるうちに、あっさり胸部完成。このパーツ構成すごいです。色塗り不要。まぁ、当然今回色塗りするつもりはありませんが。しかし、合いも含めて、形の美しさにうっとり。
ここら辺から、なんでロボットを造るのが億劫なのかを再認識します。
あのですね、手とか、足とか同じようなものを2個造るのがしんどいんです。戦車だって履帯があるじゃないか!ですって? …まぁ、そうなんですが、なんだろう?妙に疲れるんです。ここら辺は休み休みです。
しかし、こう見るとひげもそんな気になら…なくはない。これ、本当にガンダムの仲間だろうか?
足は、ここまで曲がります。造ってみて感心したのが、この脛のところが少し曲がるように関節が入っています。ちょっとだけなんですが。ここに関節が入っていると、このとおりひざ下が曲線を描くんです。人間は当然こんなところに関節は無いんですが、なぜか生き物のようなフォルムになります。シド、やっぱただもんじゃない。
えー、汚いですが、こんな感じで造ってます。ルーペはかかせません。ニッパー、ナイフ、歯ブラシ、やすり各種は定番です。普段はもっと多くの用具を使うのですが、ガンプラはこのくらいの用具があれば十分に造れます。こういうところが愛される所以でもあるし、高い技術力が造りやすさに直接結びついているんでしょうね。
気持ち的には、合いどころがきっちり決まっているので、ブロックを造っている感覚ですが、どんどん形が出来て行くので快感です。
とりあえず、素組完成!
やだなにこれかっこいい。無性にかっこいいぞ。色合いはガンダムだけど、シルエットは断じてガンダムでは無い。未来的な何かって感じ。ごめん、シド。やっぱ、ターンエーはかっこいいです。他に言葉が見つかりません。
ところで、ここまで休憩は挟んだけど、6時間。普通は4時間くらい。慣れている人なら2時間くらいで造れるんですって!なんかホントに手が遅いな…俺。
しか〜し!当初の目的はこれで終了だが、あまりにかっこよかったので、せめて墨入れくらいはしてみることに決定!!!!!!!
…こうして、豆戦車はどんどんと地平の彼方へ…
………マジかつこいい………
立ってるだけで様になる。
金ピカでもなく、色彩も乏しく、派手な武器もファンネルも無く。
最近のガンプラで見かける、装備満載の彼らとの世界観は、彼岸と此岸ほどの差もあるのに。あぁそれなのに。
上半身は女性的でありながら、しっかりとした下半身は男性的で、結果的に両性的な印象を感じるし、何と言ってもモデル体型。だからこそ立ち姿が様になる。
カラーリングは確かにガンダムなんだけど、決定的になにかが違う。カラーリング、シールド、ビームサーベル。アイテムはすべてガンダムそのものだけど、ここまで印象の違う形ってすごくない?
当時のガンダムファンは、ターンエーをどう受け入れたんだろう?
いやいや、走る姿も結構かっこいいぞ。
ところどころ、曲線が配されて、やはりどこか女性的なフォルムを感じさせる。ただ、お顔がね。ひげだからね。ドワーフ?
後ろ姿は、ガラッと印象が変わって、すでにテクノロジーがガンダムじゃない何か。多分、クトゥルフ御大的な何かじゃないかな(いい加減)。いや、いい加減でもないぞ。デモンベインと同様に、この部分は魔道書を…ん?何だ?今の音は?うわっ!!窓に、水かきのついた手が!!手が!!
え、お遊びはともかく。Tバックです(ルルイエ行き決定)。
あやうく、SAN値を失いかけたところで、お顔です。キットには、ちゃんとお顔シールが付いています。
が!!、私は塗りました。
最初はシールを貼ったのです。しかし、わずか数ミクロン曲がってしまたのです。曲がってしまったのですが、べつに誰が気付く訳でもないと、そのままにしていたところ、完成品を見た息子が
「お父さん、残念なところが一か所だけあるね」
…
息子よ。大きくなったな。お父さんは、シール剥がして、塗ったよ。結果的にはシールの方が綺麗だと思うがな。
おふざけはたいがいにして。
立ち姿もいいのですが、このキット、というかそもそものシドのデザインがとてもよく動くように出来ています。ポーズが決めやすいので、あおりで見てもこのとおり。今にも飛び出そうとする感じですよ。
さらに、あおりで。全体に逆三角形のプロポーションなので、巨大感が出ます。全体のボリュームは細身なのに、この迫力。こうしたことを念頭にデザインしていたら、恐ろしい事だな。
関節の稼働範囲が大きいので、こうしたドラマチックなポーズも。
アップで撮れば、ポスターの構図のようにも。
正直、衝動買いだったわけですが、これは造って良かったです。そして、シド。本当にごめんなさい。あなたは、やはりすばらしいデザイナーです。ガンダムというアイコンを対象に、ここまでSF的な何かを造り上げて、違和感を魅力に変えてしまうのは、すごい仕事だったんだと思いました。そして、このデザインを魅力的にキットにしたバンダイにも脱帽です。
ガンダムは一作目くらしかよく知らない私でも、このキットは大変楽しめました。興味が湧いた方は、ぜひ造られると良いかと思います。
私も、もう少しいじりたくなってきています。豆戦車とどちを優先するか。うわ〜悩ましい!!
追 あまりにプラモデルが良かったので、レンタルで本編を観てみました(劇場版)。えっと、つまらなかったです。
私も、もう少しいじりたくなってきています。豆戦車とどちを優先するか。うわ〜悩ましい!!
追 あまりにプラモデルが良かったので、レンタルで本編を観てみました(劇場版)。えっと、つまらなかったです。
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